落語百選
こんなのあるんですねー
初心者ゆえ何でも新鮮なもので。
電子書籍で買うことがかなり増えてきたものの、今回は紙版で入手。
電子では中の挿し絵(十代目金原亭馬生による)がカットされているのもあって文庫でそろえました。
落語を見聞きしたあと、余韻にひたりながらパラパラっとめくるにはやはり紙でしょう。
復習に最適。
四季に分けて、25話ずつ収録されています。
各話のあとに編者麻生芳伸氏による解説が入ります。原話や十八番の咄家のエピソード、関連性のある話の紹介、編者の落語体験も熱く著してあり、解説そのものが面白く読めます。
『冬』岡部伊都子さんの文庫あとがきを読むとグッときました。
落語との出会い、五代目柳家小さん師匠と三代目桂三木助師匠がご自身の家に来られたときの貴重なエピソードが披露されます。また落語が出来た当時、登場人物たちがどのような待遇におかれていたか(借家ずまいの八っつぁん熊さんは、租税の人数に組み入れられない人たちであった等)随筆家ならではの思いを寄せておられます。
そっか…歴史的な背景を知るとますます深めたくなります。ただ笑えるだけでなく、裏町に息づく感情や人間そのものの有り様は時間が流れても愛おしく普遍なんだなぁ…と
落語すばらしー